「これは病院に行った方がいいのか」と、いうより、
「この落ち込んだ心理状態が、いつまで続くのか」を知りたくて、
心理カウンセリングを受けてみようと、思いました。
心理カウンセリングをしてくれる専門家の方は、たくさんいらっしゃって、
精神科医師、臨床心理士、公認心理士、心理カウンセラーなど。
医療関係の友人からのアドバイスで、私は臨床心理士さんのカウンセリングを選びました。
施設も大学病院のような大きな病院やクリニック、臨床心理士さんが個人で開設している施設、カウンセリングセンターもありました。
費用も様々でしたが、自治体で無料でカウンセリングを行っているところもあるそうです。
少しだけ気にかかったのが、キャンセル費用が必要な施設もありました。
うつ病などの精神的な疾患がある方は、病気や薬で体が上手く動けなくなる日があると、本で読んだことがあります。
キャンセル費用がかかると、カウンセリングを予約するのを躊躇してしまう方もいるのではないかと、思いました。
本当にカウンセリングの力が必要な方によって「キャンセル費用」の提示は、ご負担にかかる方もいるかも知れないなぁと、思いました。
カウンセリングで話したこと
入室時、臨床心理士さんは、穏やかな優しい雰囲気で迎えていただけました。
さすが、心理の専門家です。
支離滅裂になってしまわないように今の自分の気持ちを素直に
以下の三点を話しました。
- 退職後の気持ち
- 病気ではないと思っている。
- この心理的落ち込みはいつまで続くのか不安がある。
臨床心理士さんから頂いた内容・アドバイス
- 40〜50代で、仕事の喪失感で落ち込む方は多い。
- 管理職に就いていると、仕事で任されることも多かった分、喪失感も大きい。
- 仕事の喪失感埋めるのは、新しい仕事という考え方もある。
- 復帰するまで落ち込んで過ごすのはしんどいので、何か楽しく過ごせることを考える。
カウンセリングを受けて、私が思ったこと。
- 40〜50代で、仕事の喪失感で落ち込む方は多い。
これは、自分だけではないんだと。
多くの人が、仕事の喪失感で苦しんむだとわかっただけでも大きかったです。
「自分だけじゃない。」ということが、孤独感を感じないというか。
「人と一緒で安心」という日本人っぽい価値観のようなものが私にあるからかも知れません。 - 管理職は仕事で任されることも多かった分、喪失感も大きい
管理職ではなかったら、仕事の喪失感が小さいというわけではないと、おしゃっていました。
管理職に就いていた人の方が、会社に必要とされていると、思いやすいのかも知れません。
だから、喪失感を大きく感じる。
でも会社って、自分がいなくてもまわるんですよね。
業績の変化はあったとしても、会社はまわる。
若い頃に優秀な先輩が退職する時に
「この先輩がいなくなったら、この会社どうなるんだろう。」
って、不安になった経験があります。でも会社はまわってました。
先輩がいないさみしさは、ありましたけどね。
私は、管理職に就いて、多くの部署のたくさんの方々やクライアントと関わらせていただいた分、喪失感が大きいのかな。 - 仕事の喪失感埋めるのは、新しい仕事という考え方もある。
「失恋の痛みからの回復は、新しい恋」って、言いますものね。
「なるほど」と、思いました。
新しい仕事に就いたら、前の会社と同じようには、働けなくても
仕事のやりがいは出てくるかも知れません。
そのうち、前の会社のことを忘れてしまうくらいに新しい仕事にのめり込んでいって、忙しくなるだろうと、、、これは、想像が出来ます。
今までも同じような経験をしたことがありました。
ただ私の場合、3年間は仕事をしない予定のため、今はこの方法は取れません。
あと、仕事の喪失感の落ち込みが酷すぎて、新しい仕事を探す気持ちにも正直なれません。
でも、求人広告やサイトを見るのは、面白いと思ったりはします。
3年後に働く時のために情報取集をすることで、新しい気づきがあるかも知れないので。 - 復帰するまで落ち込んで過ごすのはしんどいので、何か楽しく過ごせることを考える。
これは「そんなこと出来ないですよ。えーん。」と、思いました。
楽しく過ごせることを考えらないくらい落ち込んでいるんですもの。
毎日、起きて、1日が終わるのが精一杯なんです。
「無理です、、、。」
と、この時は思いました。
でも、この臨床心理士さんの言葉が、時間が経って、
自分の中で受け止め方が変わってきました。
不思議です。
この時は「無理、無理、無理です。」って、思ったのに。
よくカウンセリングを受ける動機にある
「人に話をしたら、気が楽になるかも知れない。」という思いは、
カウンセリングを受ける前は、ありませんでした。
でも受けてみて、びっくり!!
正直、驚きました。
人に話をすることで、こんなに心が軽くなるとは知りませんでした。
完全にスッキリしたわけではないのですが、
客観的に専門家からのお話が聞けたことは、この時の私にとって大きかったです。
仕事の喪失感で、つらい時には、
私のように心理の専門家のカウンセリングを受ける方法もありますし、
大好きな仕事を自分の事情ではなく退職をした経験がある方が、
ご友人でいらっしゃる場合には、その方に自分の気持ちを聞いてもらうのもいいと思います。
私にもご家庭のご事情で退職をされた友人がいます。
その友人は、退職した時どうだったのか、経験も踏まえて、話を聞いてみたかったのですが、
外に出て、人と会うことが、億劫になっていたのと、
自分の状況を説明する元気がありませんでした。
あとは、前の会社でキラキラ輝いている自分を知っている方に
今の自分を見せることを少しだけ躊躇する自分がいました。
変なプライドですよね。
全く知らない、心理の専門家の臨床心理士さんだからこそ、
何も気にせずに話せたとも考えます。
話を聞いていただいて、アドバイスもいただけて、
カウンセリング直後は、そんなにスッキリしたわけではなく、
落ち込みから立ち直れそうな感じではなかったのですが、
でも、臨床心理士さんからいただいた「言葉」は、残りました。
私が、前向きに行動できるようになるこれからの日々に残る言葉でした。